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熱血コラム

不動産賃貸業界の淘汰再編のキー

2009.01.05

二つの核

忘年会5

今後不動産賃貸業界の淘汰再編のキーを握るのは今二つの核があるように思う。

  • 大東建託の行方
  • 条例制定

である。今回は私なりの勝手な見解を述べてみたい。

ぬるま湯に浸ってきた業界人

大東建託について。管理戸数50万戸の圧倒的業界最大手である。昨年初め、30%超えの株式を有する多田勝美会長の動向が注目となった。

日経新聞の一面を飾ったその記事は、サブプライム問題に端を発した世界的金融不安が実体経済を揺るがす以前の事象であり、潤沢な資金力を誇るどこの外資ファンドが買いに来るかが注目された。

私もしきりにその動向を注視してはいた。なぜなら、「不動産賃貸市場に本物の経営力が注入されることを恐れたから」である。賃貸事業者は往々にして経営が「ぬるい」。そこに世界的に洗練されたプロ経営の血液が流れることは、業界再編の引き金となるに違いない。

当然、勢力図は打って変わり、合従連衡が繰り広げられることは必至だ。淘汰される会社は当然出てくるだろう。大手資本の巨大投資に追随できない中小企業は、間もなく倒産を余儀なくされる。

新しい「部屋探しのあり方」「消費者向けサービス」が巻き起こされたのなら、これまでぬるま湯に浸ってきた業界人らは当然に排斥されるのだ。

逆境に打ち勝つ力を備えた逸材

たとえば、日本マクドナルドCEOである原田泳幸が大東建託の社長を務めたなら、それこそ多種多様な施策を講ずるに違いない。彼は消費者の心を虜にするプロフェッショナルである。

「24時間営業」「MADE FOR YOU」はまさに不動産賃貸管理業の抱える問題突破により近い。彼は前職である「アップルコンピューター」から転ずる際、「より敷居の低い世界で取り組みたい」と言った。

大東建託はまさに日本社会の住宅インフラを代表すると言っても過言ではない。多田勝美会長は、今後日本社会の人口減、経済成長の鈍化を憂い、自力による経営堅持を引き離したのであろう。誠に賢明な選択と言える。

また、孫正義ならどうするだろうか?「ホワイトプラン」ならぬ「タダ家賃」なるものを次々と市場へ投下してゆくだろう。

私がファンドの決裁権者であるなら、トップマネージャーに一人の男をスカウトする。
折口雅博である。
言わずと知れた「ジュリアナ東京」、同じく「ヴェルファーレ」そして「コムスン」を初めとする「グッドウィルグループ」の創始者である。

彼ほどの逆境に打ち勝つ力を備えた逸材が影でくすぶっているのは世の中のためにはならない。

近い将来全国区に波及するであろうもの

条例制定について。「東京ルール」なるものがある。 民法第601条以下、並びに借地借家法を上回る消費者保護政策である。石原都知事は大手仲介業者への業務停止命令等、比較的厳格な姿勢を取る。

この「東京ルール」とは、さらに契約時の制定内容、退去時の支払い金額線引き等、厳しい内容が盛り込まれている。それが純粋に消費者保護に類するものか、単なるコンプラ不況につながるものかはわからない。知らない。

しかし一つだけ言えることがある。この東京ルールは、近い将来全国区に波及するあろう。東京で‘試験的に’用いられてると言ってもいい。何故なら、消費者保護の世論は、増すことはあれど減ることはないからである。

(こればかりは行き過ぎが国力を弱体化させる危惧さえも覚える。弱者保護、弱者正当化ばかりではたして国際競争力が身につくのだろうか?日本の「格差」など世界のソレから比較すれば限りなく小さい。むしろ生まれながらにして階級が決まっている諸外国から比べれはよほど自由でフェアな国である。派遣労働者を救うばかりで果たして大丈夫なんだろうか・・。)

不動産業の位置づけ

食品偽装がこれだけ世間をにぎわせ、同じく生活必需である「住」の世界が無法地帯なままの訳がない。賃貸住宅はきわめて重要な社会的インフラである。マスコミは

  • 「仕組み」が分かりにくい故叩きにくい
  • 不動産業はそもそもダークな産業

との位置づけである。だからネタ元とはなりにくい。ただそれだけである。

橋下知事は‘やる男’だと思っている。「0ネット」なるものへの認識を深めるならば速やかに指導を下すものと思われる。それはもう当然に目に見えた警鐘なのである。にも関わらず、相変わらずの「ネット取り」を良しとし、追随する仲介業者並びに管理業者は、私からすれば目先の利益にぶら下がるだけの「焼き畑企業」である。

農耕系企業は理念や哲学を重んじ、目先の利益だけでなく、中長期的スパンでの収益軸を組み立てることに余念がない。我々の世界でいうなら、管理戸数、そしてそこから生まれる管理手数料(ストックフィー)の増大である。

二つに一つの選択肢しかない

不動産管理事業の根幹は「管理手数料の最大化、顧客獲得コストの最小化」に他ならない。これを忘れ、目先の利に傾注するから「0ネット」などという卑小で姑息な手段に身を投じるのである。

消費者からの礼金返還請求など視野にない。消費者金融の世界では債務者による過払い金返還請求がどれだけ事業者を圧迫しているか、ノンバンクの与信審査厳格化がいかに今後の収益を逼迫するか、それが見えていない。

だからこそ、本物の経営力がこの不動産賃貸業へ参入してくることが脅威なのである。

いざ現実となり、ビビるのか?予めの準備を周到に行うのか?
二つに一つの選択肢しかない、
と自分には言い聞かせてはいるが・・。

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